虚言の拠点

 哲学、信念、などというと、たいそうに聞こえる。が、結局そういうものが必要なのだ。
 政治には。そして民にも。
 そういうものがないから、安直なカネに走る。愚鈍な人間関係、ハバツに入って安穏としようとする。

 汚れた川にみんなで流されて、いざとなったら自分だけ助かろうと、人の頭を踏み台にする。
 言葉は死んだ。信じられなくなっては、言葉の意味もないからだ。無意味だから、うわべばかりがどんどん厚く塗りたくられる、自由自在に虚飾でかざられる。

 言葉が信じられなくなった時点で、もう人間は終わってる。

 何も、政の世界に限った話ではない。市井の内にも、日常茶飯に行われることだろう。
 生活のため? 仕方ない?

 悪事悪心に身を染めて、そこまでして守ろうとする生活自体に、何の価値もない。
 悪いことしないと成り立たない、やって行けない生活を疑えよ。