今年は風が強い。一説によると、近いうち人が立てなくなるほどの強風が地上を席巻するとか。雨風、洪水。人が生きるに辛すぎる環境、遠くない未来に。
そして人は何もしない、人間は何もしない。生き難い環境に現実になって、初めて… いやそれでも何もしない!
滅んだ頃にゃ、もう遅いどころの話じゃない。これだけダメになってるってのに、このダメさをどうしようともしないんだ。考えもせず、反省もせず、このまま、このまま。どこまでも、このまま!
何もしないんだ、この後に及んで。
人間に生き難い世界! それだけの話だ、人間限定の。
残念なのは、終わっちまうことだ、せっかく何万年か掛けて育まれて来たってのに、それがもうたった数年で終わっちまうことだ。
そして終わっただけになっちまうことだ… せっかくここまで、人類、人間ってやつ、来たってのに。
《私》に限った話じゃない、《人》、人間の話なんだ、終わった後、もう誰も、終わる前から、もう誰も。
たいしたもんだよ、この無神経さときたら!
反省も、後悔もできない未来が。
ああ、めでたいめでたい、人間万歳だ。万々歳だ。