夏風邪

 原因がわからないのはほんとに困る。
「こうならないように気をつける」ことができないからだ。原因が明らかにわかれば…。
 いろんなのが絡み合って、身体、落ち込んだり、また上がったり。気持ちと一緒に、波があるんだろう。
「姿勢を良くする」ことに気をつけてきたが、これも原因だと思い当たる。
 姿勢を良くするって、悪いわけないと思ってきたが…。
 どうも腰が痛くなって、歩いても足が重くなって、だるくなって、しまいにはちゃんと風邪をひいた。
「これに気をつけていればいい」と信じていたこと(=姿勢良く)が、実はダメだった… 腰に良くなかった。いちばん今困っているのは、このことだ。信じていたことが。良かれと思ってやってきたことが…。

 牛乳やら水やら、重い物をリュックに背負ってよく歩いたこと。隣りの家が今解体工事をやっていて、うるさいこと。台風が直撃しそうなこと。貯金を下ろさねばならぬこと、等々、等々、身体の負担、気持ちの問題、『コレ!』というものはなく、いろんなことが原因になっている、とも思えるが。
「すぎる」ことが良くないことは確かなようだ。姿勢を良くする、その時間を多くしすぎたこと、これが一番強い原因のような…。

 身体、不自由だなぁとつくづく痛感もしていた。洋室で椅子に座っても和室で座布団に座っても、立ち上がらなければならない。風邪だからって横になっていても起き上がらなければならない。そのたびに、腰は悲鳴をあげていた。
 とにかく身体の具合が悪くなると、一気に絶望的になる。ただでさえ暗い感じの世界が、真っ暗に感じられてしまう。まったくもって、この身体あっての〈世界〉なんだよな…。

(と書いて、それからのこと。やはりいろんな原因が複合してこうなるんだな、とわかった。一番近いドラッグストアに行ったら2リットルの水を発見、しかも広告の品、78円… 1本買ってリュックに。徒歩約15分、帰宅したら肩がパンパン、背筋ハリハリ、腰ギシギシ。重い物を背負って歩く、これ、地味に身体に来てたんだなぁと…。どうでもいい報告… 失礼をば!)