(オーティス・レディング)
夏の映画といえば、「火垂るの墓」「stand by me」を思い出す。
製作者が「泣け」という場面で必ず泣く自分としては、今から思えば泣くのもパワーが要ることだった…
感情があること、それはすごいパワーのようだ。怒り、憎しみ、悔しさ、感動…
「感」に揺り動かされること。完全に無気力になったらば、そんなこともない。
いちばん揺さぶられるのは、人の死だ。
死ほど、許せないものはない。
自分は死んでも仕方ないと思えるが、人の死、親しい人が不幸になるような、自分以外の人の死は、どうしてか許せない気持ちになる。
その人の死が許せないのではなく、「死」というものが許せない、そんな気になる。
そこには怒りがある。
許せないというのは、怒りだ。
自分の死を自分は知ることがない。
それなのに、人の死は知れる。
自己と他者。
違うということ、ひとりひとりであること…
そのことが、許せないのかもしれない。
(ベン・E・キング)
(ジョン・レノン)