猫との関係

 わが家の猫は、一緒に暮らし始めて4年目になるが、口の綺麗な猫である。
 キャットフードと猫の草以外は、「自分の食べ物ではない」と考えているらしい。

 刺身がお膳にあっても、生肉が台所にあっても、匂いを嗅ぐくらいで、一切食べようとしない。
 おやつもあげないから、わが猫は肥満猫用のご飯と、犬猫の食べる草だけを食べて生きてきた。

 水はよく飲む。飲んだ後、たまにケホケホ咳をする。大丈夫? と背中を撫でると、その咳も止まったりする。
 体重は6~7kg、しかし動きは敏捷である。鼻の頭も起きている時はいつも濡れているし、目ヤニもなく、お尻も綺麗である。

 猫が元気でいてくれることは、とてもありがたい。

 わが猫は、幸せだろうか?
 できる限り、わがままに、かれのやりたいように接してきたつもりである。
 かれが遊びたいという時に一緒に遊び、食べたい時に食べさせ、寝たい時に寝させる。(ほっといても寝ているが。)

 かれが幸せかどうか、分からない。ただ、飼い主として、「これがヤツにとって幸せだろうナ」という想像をして、接するだけである。
 何も、難しいことではない。かれがやりたいようにやりたい時、私はアシスタントとして、はたらくだけである。

 夜中の3時4時に、よく起こされるけれど、特に苦痛でもない。こういうものだ、とあきらめている。
 おそらく、猫と私の関係は、単純に「おたがい、必要」というものが基本にあって、あとは別になんということもないように思える。

 猫が、私を好きかどうか分からないが、重宝がられてはいると思う。

 イイ物を食べさせようとか、ブランドの首輪、お洋服とかは、思わない。(首輪も洋服も、かれ自身が大嫌いである。)
 爪切りとブラッシングとお風呂も大嫌いなので、かれが嫌いなことは、しない。

 できる限り、イヤなことはさせず、スキなことだけ、させたいと思う。
 かれにとって、それが一番幸せなことである、と飼い主は信じている。