生命の役割

「死がある。だから毎日、大切に生きよう」とするものがある。
「死がある。だから何をしたところで無に帰する。虚無じゃないか」とするものがある。

 この二つのものは、互いに相容れず、しょっちゅうケンカをしている。

 この相対するものを、じっと見つめるものがある。 
 どんなに両者が虚しがろうが、満たされようが。

 何の差別も区別もなく、矛盾するもの、相対するものを受け容れ、包み込む。
「それがわたしの役割だ」とでも言わんばかりに。