いやいやまいった驚いた。
夜中の三時、寝室の襖に何かが触れて、というより開けようとして、何かがガリガリ音立てた。
襖の向こうは廊下、手前に洗面台、風呂。風かと思ったが風呂の窓も二階の窓も閉めてある。
その襖の音、明らかにハッキリ聞こえた。びびった。そのあと、廊下だったと思うが何か足音っぽい、小さくないものがまた音立ててるのがハッキリ聞こえた。
昨夜はちょっと寒気がしたので葛根湯を飲んで熟睡してたが… 思わぬ物音に起こされた。しかしまいるな、こういうのは。
昨日から家人は埼玉の方へ行っているので家は自分一人。こう書いてると、ちょっと面白い気もするけれど。
もちろん誰もいなかった、その音のあと点検したけれど。四時にもまた、今度は窓の障子から音がした。
よく解らない体験は前勤めてた介護施設でもあった。昼出勤して事務所でタイムカード押して(土曜か日曜だったので事務員はいなかった)、そのタイムレコーダーの横の柱に細長い鏡があった、そこに青いチェック柄のパジャマを着た、たぶん男性がこっちに向かって来るのが見えた。顔ははっきり見えなかった、でも鮮明な青のチェックのパジャマで。
あ、おはようございます、と振り向いて言ったのだが、誰もいなかった。
二階のフロアの自分の持ち場に行って、さっきこんなことがあったと先輩に言うと、なんであそこに鏡があるのかと思ってたのよ、という返答。翌日行くと、鏡は外されていた。
でもほんとにはっきり見た、そのパジャマを着た人が映ってた。窓から明るい陽が射していたのも。
理解できないというのは、理解できない。仕方ないなぁと思うしかないが、夜中にあんまり音を立てないでほしいなぁと思う。