いのちを

好きになった彼女を、抱きしめたいとおもう。
でもそれは、その彼女の、いのちを、抱きしめたい、とおもうのだ。

彼女のいのちが宿ったのが、彼女の身体であったのだ。
だからぼくは、彼女のいのちを宿した身体を、抱きしめたいと思うのだ。