私はね、好きになったひとを、愛したいだけなんだ。
セックスとかプラトニックとか、どうでもいい。
ただ、愛して、愛して、愛しまくりたいんだ。
ずっとだと、大変だから、期間限定で。
1日半とか2日なら、大丈夫。
3日も4日は、ムリ。そんな長く、愛せない。
一緒に暮らすなら、マンションの、隣室どうしがいい。
ベランダ越しに、洗濯物を干している時、おたがいに「こんにちは」とかね。
ひとりでいる時間が多いほど、私はあなたをいっぱい愛せる。
短期集中型なんだ。だらだらするのは嫌いだね。
ひとりでいる時、いっぱい愛をためて、会っている時、いっぱいいっぱい、相手に向かうんだ。
ふたり、充実したデートの時間を過ごして、「じゃあね」って別れる。
隣りどうしの部屋へ、それぞれの玄関を開けて、入って行くんだ。
すぐまた、会おうと思えば、会える。
でも、それはしない。
隣りにいるってだけで十分。
薄い壁から聞こえる生活音、ああ、それはどんなに素晴らしい物音に聞こえるだろう!
これが、私の、恋人との理想的な暮らし方。
しょっちゅう顔を合わせるなんて、まっぴらごめん。