「愛してる」

 ぼくは、救いのように、その言葉を口にした。
 くるしかったから。
 その思いを、胸のうちにしまっておくことが。

 火山のマグマ、どうしようもない雨降り、そんな比喩は、自然に対して失礼だ。
 かれらは、何も考えていないのだから。そのまま噴火し、そのままどしゃ降りになるだけだから。
 しかしヒトは(少なくともぼくは)、自分がラクになりたいから告白をした──
 とんでもないエゴだったように思う。

 愛してる、と、自分のためでもなく、相手のためでもなく、成就するためでもなく、自然に伝えられるようになりたいと思う。