T自動車の頃(3)

 とくに今日は何の問題もなく終了。
 ただ、某メーカーから来る製品に、2、3ミリの不良箇所を発見。
 ライン外を呼び出す。
「ああ、これは完全に○○(某メーカー)行きですよ!」

 某メーカーは、以前も僕が不良箇所を発見したところ。
 もちろんチャンとしたメーカーなので、当たり前だけど不良はほとんどない。
 厳しい検査をやっているんだと思う。でも、不良ももちろん人間のやること、流れてくるのである。

 下請けさんのほとんどが、「すみませんでした、見つけて下さって有難うございました」という意味の商品券を、発見した作業者に渡してくれる。(ほとんどというか、全部なのかな)

 だいぶ前だったので忘れてしまったが、たしか500円の商品券が4枚だったと思う。だがこれは、この会社の生協でしか使えない。
 工場の食堂にある売店で使えるので、使わせて頂こうと思う。

 ただ、気になることがひとつ。
 下請けさんに、「こういった不良が出た」とモノを渡しながら言う時に、横柄な態度で接しないでほしい。
 うちの職場の上司の一人が、なんかとってもエラソーに文句言ってた光景を見たことがあるから、業者さんに。

 下だの上だのは問題ではない。一緒に、いいモノをつくろう、とする目的は同じはずなんだから。
 そして毎日、それぞれの生活のために、きっと頑張って働いてるんだから。
 下請け業者さんに冷たく当たってはいけない。

 しかし、よく思う。
 いつの時代も、栄えた企業はあったはずだ、と。
 今はたまたまそれがこの会社で、そこで働いている人間は、たまたまそこで働いていただけなのだ。今役職にある人々は、驕ってはいけない。

 ここの正社員で、ある程度の地位を得た人たちは、「バブル」の絶頂期にいるのではないかと思う。
 すると、保身に回り、責任逃ればかりに重きを置くようになる。
 こういう人々が増えていく一方になった時、この会社の時代はチャンと終わるだろう。

 上に立つ人間の人選を、しっかりやってほしい。
 わるい人間が上に立ったら、わるいことばかり起こる。
 そして願わくば、利益を会社の中だけにおさめないでほしい。

 いわゆる「恵まれない国」へ物資を送るなり、カネがモノ言う世界であるならカネをよい方向へ回してほしい。
 それによって、涙が笑顔に変わる子ども達が多くなってくれるなら。

 しかしイラク戦争…昨日、開戦以降最大規模の空爆をアメリカは行なったとか。
 おいブッシュ。何考えてるんだ? 何やってるんだ? やめろよ、もうほんとに。
 宗教って、イヤだナ。