すすんで、自分から

 この頃、元気がない。(自分が)

 原因は分かっている。
 いくつかあるが、その最も大きな原因は、やはり家人の影響、家人から受けた影響に、自分がそれを肥大化させ、大原因にまでさせたことに原因がある。

 要するに、彼女の仕事が大変なのだ。
 それに対して、自分が何もできないという。
 この無力感、などと書けば聞こえはいいが、絶望感、どうにもできないという、不可能がそのまま自分自身になったという有様、と言っていいと思える。

 そして私は、自ら好んで、この無力、希望のなさ、明るくない、暗い部屋に好んで居る。
 自分は、明るくなってはいけない、と思った。

 こんなこと言うのもキザったらしいが、私は彼女を守れない。
 職場に、陰険な、性根のわるい人がいるらしい。
 私は、当然のように何もできない。
 これが、当然であることが、腹立たしい。

 そして私は屈折する。
 彼女が大変だからこそ、自分が、しっかりすればいいのに、そうならない。
 自分だけが明るく、していては、いけない。どうしてか、そういう方向へ行く。

 そして部屋に閉じこもりがちになる。
 まるで彼女に、合わせる顔がないように。

 私はきっと、世にも悲惨な顔をしている。
 どうにもできない、そして、しない。
 全く、情けなさを全身に好んで浴びている。
 私の、私による、私の手によって。