ちょいと1万のつもりで入り

 いつのまにやら無一文~♪
 ってか。
 パチンコの話である。

 店に入ったとき、たしか私の財布には3万円があったはずなのである。
 なんで無くなってしまったの? はい、使ったからです。

 そもそも朝5時前に猫に起こされて、ごはんをあげて、ブログに何か書いていた。
 家人がパートに出掛けるので、行ってらっしゃいを言い、その後も私はブログに何か書いていた。

 で、それから私は掃除洗濯をするはずだった。
 だが、私の財布の中は2千円しかなかった。(昨晩飲んだからな)
 こりゃイカン、金がない。通帳を見ると、残高4万7千円。
 ─── 小学生より、貧乏なんじゃないか、これ。

 しかし、光熱費やらカード会社の引き落としを考えると、この4万7千円は使うわけにはいかない。
 おい、どーすんだよ。2千円じゃ、給料日まで生きていけんぞ。

 私はその時、すでに良からぬことを考えていた。
「今日はあのパチンコ屋のイベントの日だ!!」
 時計を見ると、9時半を回っていた。

 猫に行ってきますを言い、私は自転車に乗ってジャスコへ入った。
 キャッシュサービスコーナーに行くと、利用開始は10時から。
 あの4万7千円を下ろそうとしていたのだ。
「10時までは待てないな。いい台、取られちゃうで」

 イオンクレジットサービスの機械は稼動していた。
 一括払い、3万円。ああ、借金だ、サラ金だ、おい、おい!
 しかし私の金でもないのに、なんでこんな簡単に機械から万札が?

 大丈夫なのかな、このお金。
 心臓ドキドキ、胸中不安が駆け巡る。
「今日は絶対負けられない。」(救いようがない男だ)

 時計が11時を回った頃、私の足元にはドル箱が4箱。
 あの時やめておけば、私は1万円の臨時収入を得ていた。

 午後3時半位だったか、家人が私の様子を見に来店。
「ずいぶんヨダルそうにしてるじゃん」と言いながら、私の横に座る。

「やる?」と訊きながら、私は足元に残った、なけなしの1箱をあげた。(人にあげてる場合じゃないでしょうが)

 その後、私の台は何回か連続して当たりが来たが、家人のほうは一向に当たらない。
 私が出した玉の入ったドル箱を渡す。

 家人は玉を打ち続け、箱が空になる。
 また私が1箱渡す。家人がまた空にする。
 ふたりして、だんだん笑顔にムリが出てくる。

 結局私の2箱だけが残り、換金すると1万2千円。
 3万円がなくなり、1万2千円になって返ってきたのだった。

 無一文どころか、もともとこれは自分のお金ではなかったのだから、マイナスだ。というか、こんなことをやっていては、本気でやばい。

 帰途、ジャスコで夕食を買い、しょんぼり帰宅。
 猫が笑顔(?)で出迎え、マンションの、私の部屋のお隣さんから、「もらったから、おすそわけ」と、玉ねぎとサヤエンドウを頂いた。

 ああ、お隣さんからは、いろんなものを頂く。
 お返しをしなくては。
 自分のお金で。

 このブログを通じ、公明正大に誓おう。約束でもしないと。(誰とだ?)
 私、頭文字M・Kは、もう二度とパチンコをしません。(ほんとだな、おい!)