この15、6年の間に、9回引っ越しをしてきたぼくだが、その都度、両隣りの部屋、真下の部屋の人には、必ず菓子折りやらを持って、挨拶に行ったものだった。
引っ越したら、まず挨拶。
そうしないと、なんとなく居心地が悪かった。
お隣りさんも、どんな人が越してきたんだろう、と不安にさせてはいけないし、よろしくお願いします、と、こちらから挨拶に行ったものである。
3、4日前から、ずっと空き部屋だったぼくの隣りの部屋に、50代と見えるご夫婦が引っ越してきたのだが、階段や廊下ですれ違う際に「こんにちは」と交わす程度で、所謂チャンとした、「どぞ、よろしく」的な挨拶が交わされていないのである。
最近の時代、そういうものなのだろうか。
まぁべつにいいのだが、つい「自分だったら」と考えてしまうと、ダメですネ。