しかし暑い。やっぱり暑い。蒸している。

 だんだん、好きな季節より苦手な季節の方が増えてきた。その時間が…。

「地球の歩き方・日本」に(古いネ)「梅雨時の観光はやめましょう」とでもあるのか、外国人客が少なくなった気がする。

 いやしかし、きつい。夏は北海道、冬は沖縄で暮らしたい。

 気候は思考にも影響を及ぼす、とあったのはニーチェの「この人を見よ」だったか。

 ブッダやソクラテスのいた時代(ほんとにこの二人がほぼ同時代にいたことは面白い)、彼らの当時の服装を見れば、衣一枚である。紀元前のギリシャ、インドの気候の詳細は知らないが。そんなに湿気はなかったんじゃないか。

 完全に偏見だが、東北とか、寒い地方の人は、内向的な人が多い気がする。南国の人が開放的に見えるのは、服装のせいだろうか。

 あけっぴろげな感じは好きだけど、自分は内向的らしい。とすると、東北の人とウマが合いそうだが、あまり東北の人と仲良くなったことがない。トヨタで働いていた時はいろんな地方の人と一緒に仕事をしたが、沖縄の人とよく懇意になった。九州の人とも。

 どの地方出身で人を計るのは、よろしくない。自分でも、イカンと思う。が、経験上、そんなふうな色メガネで人を括って見がちな自分もいる。まったく、個人差だというのに!

 メディアのニュースなんかには、よく韓国を悪くいう見出しを見る。あれは、何か煽っているんじゃないかと思う。政治的に不都合な記事は書いてはいけないらしいから、メディアも自由ではないらしい。

 こないだのラジオでは、「冤罪」のことをやっていた。「あれは捏造だったかもしれない」と、原告側の証人に出た人が、そう証言したという。「当時、上司は自分の功績をあげたがっていた。僕たち部下は、従うしかなかった」(正確ではないが、こういうニュアンス)とか。

 そう、検察だか警察、要するに権力者は、「自分の手柄を取りたい」「事件を解決すればワタシの功績になる」そんな邪心の人も少なくなさそうだ。

 最初は「正義のために」とか「市民のために」とか志をもっていたとしても、上層部には逆らえない。まして職業である。下手に逆らってニラまれたら、せっかくの職を失いかねない。ああ、生活、生活! 悪いことに加担してまで、守るべき生活か。家族か、給料か。

 功名心。こんなもののために、犯人にでっち上げられた人の心情、お前は想像したことがないのか。それ以前に、恥ずかしい、こんな功名心をもった自分が恥ずかしいと思わなかったのか。

「正しい捜査だったと今でも思っている」と、その当時の上司氏は法廷で言ったという。

 腐った水に浸かり続けた人間は、自分が腐っていることに気づかなくなる。

 恐ろしいことだ。

 …とにかく暑い。