姉の死

 昨日、不幸な報せを受けた。不幸な、と言っていいと思う。少なくとも、私たち、「親族」にとって。

 でも、お姉さんはせいいっぱい、生きたんだと思う。さぞ、つらかったと思う。よく、がんばったんだ。それで、いいじゃないか。

 残された者は、生きている。生きていく。昨日は一日、お姉さんのこと、そしてお兄さんのことが頭から離れず(離したくなかった)、でも何もしないわけにもいかず、衣装ケースから冬物を出したり夏物をしまったりした。

 夜も、眠れず、朝まっで起きていた。お兄さんも、眠れていないだろうなと思いつつ。父母の写真を見、父の手紙、手帳を読んだりした。お姉さんも、この父の手帳を、ぱらぱらめくって見ていたっけな。

 とにかくお兄さんが心配だ。不意の、全く予期せぬ、想像だにしなかったこと。こんな不意打ちには、いくら受け容れるのが得意なお兄さんでも受け容れ難いものに違いない。お兄さんの人生で、最大のピンチかもしれない。

 明日、家に行って、なるべく、やすんでもらおう。やすめないかもしれないが…