「生まれてすみません」こんな言葉は甘い。
「産んで、ごめんね」母親に、こう言わせた、面と向かってこう言わせた子、それも中年の子の心情!
 どんな話が行なわれていたのか、知らん。しかしどんな話のもつれであろうと、母にこんなことを言わせてはいけない。お前は一体、そう言わせて満足か? その後も何もなかったように母と会っていたのか? お前の思考、心は一体何をしているのだ? 腹を痛めて産んだ母親に、お前は一体何を言わせているのだ? こんな悲痛な言葉は今まで聞いたことがない。産んでごめんね! お前は実の母親にそう言わせた、お前自身の何がそう言わせた、お前自身のお前、お前について… 何を考えている? まさかもう終わったこと、終わった時間としてあっけらかんとしているのではあるまいな? 考えることからいくら逃避したって、お前はお前をついていくんだぞ。お前はお前自身から逃げられないんだぞ・・・・・・・・・・・・・・・・・・