ウッホウッホと彼らは踊る、火のまわりをボンボコボンボコ、天を仰いで、無心に踊る！
豊作を願い、子宝繁盛、狩猟の成功、血を躍らせて夜空を仰ぎ…
彼らは生かされていることを知っていた、ひとりで生きていないことを知っていた、
協力し合い、当然とさえ思わず助け合い、そうしないと生きていけないことを知っていた。
言葉も持たず、想像どうしで関係を持ち、生きるため、ただそれだけのために、一日一日を。
ある日、地が揺れた。彼らは大木に押し潰され、割れた地の底へ落ち、しばらく雨が降った、川の氾濫、雷が落ちて森が焼ける… だが彼らはそれを災厄としなかった。
子供らの死、育てた者らの死、今育てている彼らを育てた者らの死に、生き残った者らは涙した、止めどもない涙だった。
だが彼らは大きかった！ この地に生かされている、生かされてきたことを忘れやしなかった！
彼らは涙に暮れながらも感謝した！ 何も言えやしない！ でも感謝した、心から、心から感謝した──
あの頃
