恋の終わりも始まりも

 いつだってそう、「この人となら! うまく行くだろう」「この人は理解者!」「ああ、この人となら!」
 その期待、希望がつまづく。
 希望の石に。
 自分が前もって置いた!
 でかけりゃでかいほど立ちはだかる… 大怪我!
 些細な事が、どでかくなる。
 お前の中のことでしかないのに。
 期待と希望、そいつがお前をつまづかせる! コテン!
 相手は冷静だ… お前ほど過剰に荷詰め、積載しちゃいなかった。といって、お前を愛していないわけじゃなかった!
 それでもお前は絶望する、ひとりで!
「この人となら、うまくやってける」その過剰な期待のために。
 お前は勇者自演乙だ!
 ひとりで恋し、ひとりで恋破れ、ひとりで落ち込み!
 そうそう、よくあることだ、勇者よ、こりずにまた立ち上がる!
 だいたい恋はひとりでするものだったよね… そんな声を聞きながら、片膝を上げ、肩肘を上げ…
 モンブランにチョコンと置かれた栗のよう… 顔をてらてらさせながら、むっくりむっつり。陳列、陳列…
 食えない? 蓼食う虫も好きずきさ!