歳月

 しかし時間の感覚ってのは不思議なもんだ…
 一年はアッというま!
 ところが三年となると、遠いような近いような… ぎゅっと詰まってる…
 十年になったら? もう忘れてるね!
 たいていのことは忘れられてく。記憶にも容量があるからね。

 自然なこった。二十歳の頃のことを思い出しゃ、恥ずかしさにキャッ!ってなる場面が誰にだってあるもんだ… 今だって恥ずかしさにキャッ!だ。いちいち憶えていたらボン! 破裂しちまうよ。

 よくできてるもんだ、ヒトの身体は。
 脳も身体の一部です。心はどうなった? 一部だね、ここにある…
 記憶の所属先? さあ…
 わからんことばっかりだ? そりゃお前自身が!
 今日は長袖シャツ一枚でちょうどいいらしい。歩こうか…
 11月だよな?

 どっかの火山も噴火した… 大雨だって降る… 自然なことだ…
 この自然に、ひとも立たされて… ありがてえ!
 立たせるものに倒されて…
 それでもありがてえと思えりゃ本物だ。