しかし結局同じようなことばかり書いてきたし、今までの整理をしたところで、同じ繰り返しになる。内発 ── 内発に重きを置いてきたのだから、この自分が決定的に同じでないものに、十二色のクレヨンになれるわけもない。蛇がどんな脱皮を何回やろうが、同じ一体の蛇である。

「蛇は、何らかの|とっかかり《・・・・・》から脱皮をします。木の枝の切っ先、尖った石に身体をいわば傷つけて、脱皮のとっかかりとする。… 平常、それは地を這う蛇にとって障害であります。ところが、その障害物が、自分を成長させるということです。

「皆さんも、これからの人生、生きづらく感じることもあるでしょう。様々な苦難があるでしょう。でも障害物は、自分を成長させるきっかけであるのです。」

山川方夫の何かの小説で、校長先生が生徒たちに言っていた。いい話だと思った。何にしても、身体、いのちあってのことですね。