個性と協調性(3)

 そう、自己が他者になれないということ、これは何と素晴らしいことだろう!
 あなたはあなたにしかなれず、わたしはわたしにしかなれない。この限界の、無限だろう、あなたはあなたであるところの、わたしはわたしであるところの、それぞれの自己であり、自己と自己であり、そして、だから無限であるということ。
 限界は越えられない、だが、だから越えられるということ。この、何と素晴らしいことか。
 言えば、ここに無限の可能性があるのだ── 有限の中に無限が!