絶望の中に、希望があると思います、って誰かに言ったら、そうですかね、絶望の中には絶望しかないと思いますけどね、と言われたのだった。
しかし私は、絶望の中に希望があると思えてならない。
ホントウに絶望できるなら、それは死に至る病そのものだと思うからだ。
困ったことに、私は絶望することが多いのだ。
そしてその絶望の中に、さらに困ったことに、生きている実感を感じる。
生きていてよかった、みたいに思えるのはとても刹那的なもので、実は苦難のほうが多いのが、実態である。私の人生。
だがそこに、私はホントウの絶望を体得し得ない。
そこから私は、しぶとく生き続けているからである。
これは、「うつ」というテーマなのか。
「うつ」は、ホントウに絶望してるのか。
私は、よく自殺について考え、夢想してきたけれど、それは私が「ホントウには自殺できない自分」を知っていてのことだった。
心は、形がない。
このとりとめのなさが、実は、自由というものだった。
…ドストエフスキーを読まなくちゃ。