ラジオを聞くようになったのは、自力で立ち上がれなくなり、ほとんど寝たきりの生活をしている時だった。
目の中に蚊が飛んでいるような「飛蚊症」にもなって、本も読めない。
そしてすることがない。いや、腰をやられて、起き上がれない。
そういえば、ミニ・ラジオがあったなぁ、と思い出した。
で、寝床で聞き出したのだ。
これは、助かった。
耳から、人の声が聞こえてくる。人の会話が聞こえてくる。
ひきこもる、ねたきりのような生活の中で、それは僕に潤いをもたらしてくれた。
以来、健康(?)になった今も、寝床にラジオは欠かせない。
特に「ラジオ深夜便」は落ち着いているし、ユーモアのある人のシャレたお喋りは、聞いていて笑ってしまうこともある。
そして現れた、新しい問題(?)は… その番組は11時から始まる。「早寝」ができなくなって、夜中に目が覚めれば聞きたくなって、なんだか睡眠不足に拍車が掛かるのに一役買ってしまっているように思えるところだ。
いやいや、これは「災い」ではないな。