「社会」は知らない

どうせ書くなら、イイことを書きたいものだ。

胡散臭い、ああ平和とか、戦争をなくせとか、諍いをやめろ、云々、云々。

「よりよい社会を!」

そんなこと言ったって、ねえ。

そこで私は、私の中に行った。そこには人がいて、私に語ってくれる、私に訴えてきてくれる。

私はここにひとりでいるが、私の中は人でいっぱいだ。

「ひとりじゃないよ」そんなタイトルに変えようか。

いや、… よりよい社会なんて、ひとりひとりがしっかりすれば済む話でね。

私はこれでも、自分をしっかりさせたくてね。

人に、解決策とか、こうしたらいいとか

そんな偉そうなことは何も言えないよ

私は、このひとりとして

まがりなりにもこの「社会」に生きるひとりとして

ああ、モンテーニュの受け売りになるが

「私」を「人間研究」の

材料の一つにしてくれればと

もし読む人がいるのなら、そうお願いしたい

「社会」は集団であって、個人ではない。だが個人なくして集団はあり得ない。結局は個々人の問題なんだ、社会問題なんて。