「大好き」

 だなんて言われたの、しばらくなかった。
 もしかして、中学のとき以来ではないだろうか。
 オカシイナ、いろんな女の人がいたような気がするけれど…。

 昨夜、その彼女からの言葉を目にして、涙ぐんだりしていた。

 ぼくも好きなひとなので、かつて「大好き」と、やはり書いてメールを送ったりしていたので、そのせつない気持ちが共鳴して、震えた涙だったのかもしれない。

 ひとを好きになるって、せつないものだと思う。
 それは気持ちであるからだ。
 ほら、もう夕暮れが来て、もの憂い気分になっている。

 でも、ふたりにその気があれば、大丈夫なような気にさえなる。
 文字通り、「気丈」。