駅前ではうるさい候補者が立って何か言い、その取り巻きがビラを配る。
こんなことして、何なんだコイツら、とどこかで思う。静かな方が好きなんだけどナ。
どうせ自民党の圧勝でしょう。ムダだなぁ、と思いながら期日前投票をした。
去年、ぼくはミスッた。「民主党」と書いたのだが、「国民民主党」と「立憲民主党」と、二つの政党がある。
そして投票にあたって用紙に書く政党名の「略式政党名」は、国民民主党も立憲民主党も、同じ「民主党」なのだった!
勉強不足というか、政治なんか勉強する気もないのだが、同じ名前で二つの政党があるって、紛らわしい。
そして今年も投票所の書くところで確認すると、「略式名称・民主党」で、同じなのだった。
去年も選挙なんか行きたくなかったから、自民党以外だったらどこでもいいや的に投票したのだが(ウヨク的な党、宗教の党もイヤです)、結局たしか僕の一票は国民民主党に0.5、立憲民主党に0.5、と「集計」されたのではなかったか。
今年は、絶対政権なんか握らない、昔からある「平和」ばかりをうたっているような〇×党に入れてしまった。
ほかに、ないんだからしょうがない。
いくらキルケゴールが「絶望のなかに希望がある」といったって、政治、絶望しかないような気がする。
いや絶望も失望も、「望」の切れっ端もない。
といって、民が何かするわけでもない。すみません、僕も何もしていません。
いかにもケッパクそうな、ワタシ、ワルイ人ジャアリマセン、みたいな顔した「党首」は信じられないし、といって、いかにもヨゴレテイマス、というのもいけ好かない。
とにかく静かな街に、ガーガーがなり立て、通行の邪魔になるようなビラ配りはやめてほしい。
うるさい中に、平穏なんてないんだから。
しかし投票、これほど不毛なことはないんじゃないかと思えてくる。
特に奈良なんか保守的な人が多いらしい。
こないだ東京のほうに行って、こっちに帰ってきた時は「のんびりしてるな、ほんとに」と好意的に実感したものだったが、経済回してるのはほとんどが老人で、その老人のほとんどが自民党支持らしい。
そう、自分の一票なんか、絶対反映なんかされないし、どうにでもなれ、と思う。
かなしいような、むなしさの確かにあった、期日前投票だった。