四苦、である。
生まれ(生きて)、老いて、病気になって、死んでゆく。この四苦が人生である、とブッダは云ったそうな。
仏教(親鸞でも法然でもなく、ブッダの仏教)を、虚無、となぞらえる人もある。哲学、という人もいる。
何にしても、この四苦はある。これを虚しいと思おうが何と思おうが、受け取りびとの勝手だ。私は、ただ、そうだな、そうだよなあ、と思う。
ブッダのイイところは、「誰もがブッダになれる」と彼自身が云った、というようなところだ。
よくある宗教の、一神教的な、「こいつを崇めよ」ではない。誰もが、要するに悟りを開けるというか、そんなふうなところへイケるのだ、というようなところが、私は好きだ。
他のものに、あまり頼らず… 最後的に頼るのは、結局自分自身なんだよ。そんな当たり前のこと(?)を、ブッダは簡単に言っていると思う。
まったく、神も悪魔も人間個人の中に存在するのであろうから、外に向かうより、自分自身をよく見たほうがいいのだ。この自分の中に、すべてがあるのだ、と言っていいだろう。
あらゆる可能性も不可能性も、この自己の内にあるのだ。そう、幸も不幸も。
よく、よく、見つめてみよう。