未来(1)

 こうも揺れちゃ、おちおち書いてもいられないよ!
 ちょっと前までは良かったねえ! 酒飲んでバカ騒ぎして、自分のことだけ考えて何でも書けたものさ!
 天と地は繋がってんのさ、天が荒れりゃ地も荒れる…
 繋がりを忘れた生命にゃ、ろくなことがない。
 自分のことばかり考えてる生命には!
 考える… それは素晴らしい能力だったのになあ!
 おっと、また揺れた… 畜生、何も書けたもんじゃない!
 これをまた災厄だと騒ぎ出すんだろう?
 てめえでやっといて、世話がない!
 何が災害だ! 地上あっての生命だったろうに!
 そりゃ悲しいよ苦しいよ、だから何だってんだ、畜生。
 この地、あっての、生命だったろうに!
 おっと、大洪水だ… 何、もうわかっていたことだって?
 聖書がとっくにそう言ってたって?
 順調満帆ってわけか。方舟? よくできたものだ…
 何もしてこなかった俺らの責任だって?
 こうして何回も繰り返すんだって?
 試されているんだって?
 また失敗に終わった、って?…
 成功、失敗にこだわってる限り、無理だって?
 つまらんことに執着し…
 文学は、助けてくれ!と叫ぶことができるって?
 もう、叫ぶこともできやしない!