自分なりのまとめとして

 いささか不本意だけども、いい体験をさせてもらった、したものだ、と思おう。昨日から書いてる不思議体験… いや不思議どころじゃない、恐怖だったけれど。
 人間誰しも死ぬんだ、あれが人間じゃないとしても生命、形あったものはいつかなくなるんだ。どうですかそっちの世界は?と訊くことはないにしても、あっちはあっちでやってくれれば。こっちはこっちでこっちの世界を行きますよ。襖のガリガリ、あの明らかな手と指、爪の接触音にはマイッタけれど、こっちにはこっちの世界があるんです。

 しかしほんとにあの音は! … 襖の向こうのことなんか何も考えていなかった、本を読んで満足してラジオを聞いて眠くなって寝て、怖い想像も夢も見ず、よく眠れていた。それがいきなりガリガリ! こっちははっきり目が覚めた、寝ぼけてなんかいなかった。
 あんな音、誰が立てられるよ… 夜中の三時。あんな怖い体験初めてだった…

 もうヨシ! 思い出す度に鳥肌立って背筋が寒くなるが、もうヨシだ、こっちもいつか肉体をなくすんだ。死は「よく生きました」というご褒美! チャンと受け取れるように生きますよ。
 恐怖は恐怖、こいつに打ち克つ… というより受け止めつつやり過ごす、やり過ごしつつ受け止める、受け流す、そんなわざ・・を身につける、いい機会に思えてきた。
 恐怖を恐怖でなくすること、こいつはかなりいいチャンスだ。昼間のうちは元気がいいね… いやこれはチャンス、絶好の機会と捉えてみよう。