こんなに愛しているのに、どうしたらいいんだろう?
彼女は横になっている。食欲もなさそうだ。
気分が悪く、頭も痛いという。
ああ、ぼくに何ができるというんだろう?
何をしても、手につかない。
ああ、彼女と、この身が代われるものなら!
ほら、言葉にすると、それだけのものになっちまう。
思い、思いなんて、形にできやしないんだ。
持て余すだけの、徒労の骨頂。
おかゆは、炊飯ジャーがつくったさ。
ドラッグストアで薬を買って、スーパーで食べ易いものを買って… それだけ。
ああ、直接、彼女にぼくが、できることは何もない…
夜になって、彼女は快復した。
今度は、ぼくが寝込んでいる。