恋し始めた二人の、最初の期間が、もっとも幸せな時間である、という話がある。
そして、その幸せをつくる土台には、「不安」が必要である、という話もある。
自分はこんなに、心ときめいているのに、相手はどうだろうか、という不安。
目と目、見つめ合っても、相手に翳りがあったら、ああ、嫌われてしまったのだろうか、という不安。
そんな不安が、実に些細なことで笑い合えることで、幸せ感を倍加させるような仕組み。
二年、三年、つきあっていると、もうおたがい「わかった」気になって、不安もなくなれば、以前感じていた幸せ感も、当然失せるという流れ。
それは、死にさえ繋がるという話さえあるほどなのだ。
不安を、大切に抱きながら、恋をしてみよう。
それどころじゃないとしても。