おそらく、ふたり、死ぬであろう。
死ぬ時は別々だとしても
それまで、生活をともに
すなわち、一緒に、生きるであろう。
そして、もし生まれ変わったら
懐かしさのあまり、
そして、あった好意のために
またふたり、好き合って
以前と同じように、交流をするであろう。
ふたり、まだ
完全に理解しあったわけでないから
ふたり、ふたりであって
まだ、ひとつであったためしがないから
ひとつであるという意識もなく、ひとつであったためしがないから
また、ためされるだろう
ふたりの世界から
この世あの世につながって
もともとひとつであったこと
その意識もなく
ひとつであること
ひとつであったこと──
その前へ、その先へ
今という時も忘れて
まことに平和な
春の海のようにおだやかな
世界がおとずれるまで
ふたり、出逢い、別れを
くりかえすだろう