食生活

 タマネギは血液をサラサラにするという。キャベツは胃腸に良いらしい。オクラ、モロヘイヤ、ナガイモ等の「ネバネバ」も、何かに良く、キノコ類は免疫力をupするとか。

 ビタミンは身体で自然形成されないから、よく摂取すると良い。

 夏は日に焼けるから、お肌のために「黄色い物」が良いとか。パイナップル、カボチャ、黄色いパプリカ?

 ニンジン、ピーマンといった緑黄色野菜も、何かに良いらしい。(ピーマンのタネは風邪予防に効くらしい)

 カルシウムは、とにかく摂った方が良い。ちりめんじゃこ。

 等々、等々、等々…

 ほんとだろうか?

 とりあえず、気をつけて料理する。自分のためというより、家人に健康であってほしいという私のワガママのために。

 モヤシは身体を冷やすから夏に良いとか、ソバは記憶力に良いとか、ショウガは身体を暖めるとか、殺菌作用があるとかないとか、もう、いちいちキリがない、考え出したら。

 でもそんな理由をつけて、「ために」が出来上がる。身体のために。家人の健康のために。自分のために。

 ほんと、贅沢だと思うよ。

 そして喰らうのだ。

 発酵食品は絶対身体に良い。納豆、チーズ、かてて加えて、夏は漬け物だ。こないだから、大きなタッパーでぬかをかきまぜ、キュウリの漬け物をつくっている。冷蔵庫でかなりの場所を取るが、よく漬かった漬け物は、ほんとに美味しい。

 そう、美味しいのだ。

 美味しいのが良い。

 栄養のことを考えるのは、今日の夕飯、何にしよう。と考える時に、その理由付けには役立つ。

 だいたい戦時中や戦後、たいして食べれなかったじゃないか。それでいて、戦中を生きた人は、元気な人は今も元気でいるではないか。

 そう、もう、あるていど決まっているんだ、運命は。

 今はまだお金があるから、そんな贅沢ができるのだ。できるうちに、しておこう、などと考えられる。

 でもいずれなくなる。なくなったらなくなったで、それも運命、わかっていた運命だ。

 私は、できるだけのことをしたよ。と、身体さんに語り掛けよう。

 その時が来たら、想い出を食べよう。今も、そんな想像を食べているのだから。