人は、誰かのために生きることのできる生物だ。
その人のために、何かができる、しようとすることができる、それができる生き物だ。
それがおそらく、愛というものだ。そこに見返りを求めるものがあっては、愛でない。
無償有償など考えない。打算は不信を生んで、みすぼらしい関係、つまりは世をつくる。
生きとし、生けるものはみなしあわせであれ── この言葉、ほんとにそう、そう観じざるを得ない…願いでも思いでもなく。
よく観ずること。よく観ずること。ほんとうに生きること、その道は自然、おのずと降りて来る。その身に、見えてくる。